好感日記


映画館の音量について(2018年8月29日)

 

私は毎月、3本~6本、映画を観ています。洋画を原語で見ますが、多くは東宝シネマズで観ます。

大きいなと感じる音もありますが、ポップスコンサートのように観た後に難聴になることはなく、耳が辛く感じる音もないのです。これは、85dB程度の音量ではないかと察して、元東宝の重鎮に問い合わせてみました。

  

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映画の音量についてのお問い合わせですが、明確に規定されたのはドルビーステレオが発表された1970年代です。

黒澤作品の頃(1950年代)は、トーキーはモノラルのみでした。この頃に基準は無かったです。

 

ドルビーステレオはフィルムのサウンドトラック上の光学録音をLt,Rtという4チャンネルを2チャンネルにマトリックスエンコードした音声を記録し再生時に劇場で4チャンネル(L,C,R,S)にデコードするという技術です。

俗にいう2チャンネルステレオとは違うものですが、モノラルでも音は出ますし、2チャンネルでも音は出ます。

つまりコンパチブルがあるのでコストメリットが大きく、映画の標準音声となりました。

ドルビーステレオは位相差を利用してセンターの音は正相で、サラウンドの音は逆相にしてLとRに記録するため、Lt(エルトータル)、Rt(アールトータル)と言います。

これらのマトリックス技術のアライメントにピンクノイズを使用したのがドルビーステレオの映画界における最大の功績です。

 

ピンクノイズを用いてスタジオと劇場の音響的統一と品質の統一をします。

ISO―2969Xカーブと言われている2KHzあたりから6dB/octで減衰してゆくカーブで室内音響の調整を行います。

 

音量に関しては、サラウンドの音量がドルビーでもフォーマットによって多少の違いがあります。「モノ82dB,デジタル85dB」これはアナログに切り替わったときの音量の違和感をなくすためです。

フロント側はずっと変わりません。スピーカ調整後にピンクノイズを再生し、シネマプロセッサで85dB/Cに調整します。(VR表示では7という位置)

LFEに関しては、ドルビーデジタルは100HzをDTSでは80Hzをピンクノイズでフロントから+10dBに合わせます。

 

これらはスタジオも同様ですから映画においては同じ基準で制作から興行まで行われているのが原則です。

ところが再生側はお客さんからのクレームや自分たちの事情でVRを変えてしまっている現状があります。(音量が小さいというクレームはあまりない)

私の感覚では、殆どの劇場がレベルを下げています。恐らく6~10dBぐらいは下がっていると思います。

 

TOHOシネマズは、私が現役の頃に何度かミーティングを行って劇場再生の改善をお願いしてきました。製作側の意図したものが観客に正しく伝えられるにはスタジオと同じ条件で再生されるのがベストです。

TOHOシネマズは、このことを理解して、今はほぼ全サイト(劇場)で85dBで上映されています。

 

ただし、作り手側の問題もあります。

多くの劇場が音量を下げている現状では、台詞を大きく、EQやコンプを多用してしまうという点です。

先生のおっしゃるように、ひどいミックスもあります。

作り手のエゴではなく、見る人の側に立った技術が必要だと思っています。

 

基準の85dBが大きいかは別の問題ですが、台詞レベルは通常75~80dBぐらいにセットしているミキサー(録音担当)が多いです。多くの場合は音楽と効果に問題があります。

 

SMPTの85dBの音圧はどうして決まったかを訪ねたことがあります。

日大の八木先生は、歌舞伎などの歴史的な経緯からとおっしゃっています。

アメリカでもショービズの長い歴史の中で最適な数値であったと聞いています。

 

映画の世界ではLEQMという数値もあります。

これは予告編等の音量が大きすぎるところから決められた数値ですが騒音レベルにMという映画用のウエイティングを入れたものです。この数値が85dBを超えないように規制されています。

これは「やかましさ」の指標と考えて頂くと良いです。

放送界で決まったLKLFとも近いのですが、ウエイティングが違うので両者の数値に互換性はありません。これが聞き疲れする要因です。

騒音計で映画の音を測ると台詞では72~80ぐらいの間の数値になるのではないかと思います。音圧レベルで誤解が生じるのは85dBで音が常に出ていると思われるところです。

この数値はあくまでもアライメントの基準であると理解しないと問題が起きます。

映画では1chあたり105dBの音圧まで出せますので爆発やモブシーンなどは音圧が85dBを超えることもあります。このシーンを見て音が大きいとVRを下がられてしまうこともあります。

実際は2時間の映画が全てフルボリュームではないので、LEQMでは85dB以下の表示が出ます。劇場側にもこのことを啓蒙してゆく努力をしています。http://www.mpte.jp/soundlevel/leqm.html

 

音は人が聞いて心地よい物であるべきだと思います。

 

エンジニアの人間性も音に出ると思いますが、常に状況に合わせたミックスに心掛けたいものです。

 

 

 


映画鑑賞(2018年8月23日)

 

ロサンゼルスで、毎週、車で2時間かけて買い物に来ているおばさんと出会った。いつも映画を観て帰ると言っていたのを時々思い出す。

私も、新宿に出掛けるとマイナーな映画(近所の東宝シネマズでやっていない)を観て帰る。

今回は「オーケストラ・クラス」(フランス映画)を観た。

先生、親、祖父母に貰いたいと感じた内容。

そのため親子割引がある。

高度な知識を持っていても、愛情がなければ教育・指導は出来ないと気付かせる映画だった。

ましてや、自分の子供とうまくいっていない親が、他人様の子供を教育できる筈がない。

文科省の役人にも是非、観て欲しい。先生は大変なんだよ。

と感じさせる映画でした。

 

私は、音楽関係の著名人のコメントとは全く異なった観点でみていますけど。


心得(2018年8月20日)

 

「型(基本)を知らないで変えるのは形無し、知って(会得して)変えるのは型破り」

18代目中村勘三郎丈が勘九郎だった折に、ラジオの「全国こども電話相談室」で回答者の無着成恭(むちゃくせいきょう)先生が述べていたことで、それ以来18代目はこの言葉を銘とされたそうです。

広く伝統演劇、伝統音楽に通用しますね。

 


書評(2018年5月30日)

 

サウンドバイブル改訂版の書評を、元NHKの今城正二さんに書いていただきました。

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本書「サウンドバイブル」(改訂版)を手にし、まず目次に目を通した途端、口上に始まり第1幕~第11幕と紹介されている内容に、劇場に足を運び壮大なドラマが今から目の前で演じられる期待に満ちたワクワク感に引き込まれる気分となり、夢中になって読み始める自分がそこにいた。

この書は、多くの技術専門書にありがちな数式をやたら並べ解説していく方式ではなく、執筆者の経歴が示すとおり雅楽・能・歌舞伎他の古典芸能を始め、ミュージカルなど幅広く第一線で活躍されてきた豊富な経験と実績に加え、日本音響家協会会長として日頃から全国の多くの劇場で、現場で実際にたずさわる音響技術者たちが現実に知識として何を求めているかなど現場の音響技術者の目線に立って、図版や写真などを多く取り入れ、ビジュアルに目から自然に、しかも奥深い知識がスッと頭に入って来て、劇場音響技術者のスキルアップを目指した内容となっている。

しかも構成は、芸能の歴史に始まり、それを表現する場(劇場)、そこで演ずる演技者に

かかわるスタッフたち、そして音響技術者に必要な知識、基本となる音の性質、聞こえの理論、電気信号に変換するカラクリ、電気信号の処理と運用、再び音に復元して観客に感動を伝える仕組み、それらの途中に忍び込む不要な信号対策などが見事に11幕の物語として記述されている。それも難しい理論一辺倒でなく、楽しく、そしてやさしく頭に入ってくるのである。

私は本書を手にしてすでに10日になるが、夢中になり既に2回通読した。3回目はさてどの幕から読み始めるかな? 1幕は絶対外せないし・・・ 

 将来、音響の仕事に就きたいと日々勉強している学生諸君だけでなく、既に劇場で音響に携わっておられる方々にも、ぜひともこの「サウンドバイブル」を手元に1冊置いて、まずは一読されることをお薦めする。また職場に1冊おかれて、音響仲間で共に議論しながら学ばれるのも良いのではなかろうか?

 この書を手にした人にとって“音響の聖書” になると信じうる1冊である。

 

A4判 307ページ

定価(本体2,900+税)

兼六館出版株式会社

  販売:セブンネット

https://7net.omni7.jp/detail/1106872428?sc_i=shp_pc_search_itemlist_shsr_title_tp002


書籍出版(2018年3月27日)

 

自著「サウンドバイブル」改訂版が完成しました。

昨年の4月から一年を掛けて編集した、自著「サウンドバイブル(劇場音響技術者教書)の改訂版が完成しました。

それぞれの道のオーソリティにサポートをいただき、その方々のご鞭撻で私自身も学ぶことが多く、とても有意義な一年でした。

図版も自作で、どのように描いたら初心者に理解されるかを考えて、何度も作り替えました。

 

50年間劇場で働き、40年間さまざまな学校(6校)で指導した集大成です。


ライブ・エンターテイメントEXPO のセミナー(2018年2月23日)

 

2月23日、千葉県の幕張メッセにおいて開催されたライブ・エンターテイメントEXPOの「音響技術セミナー」が開催された。

このセミナーで私と松竹ショウビズスタジオ社の内藤博司さんで「演劇の音響効果の世界から学ぶ舞台音響の創造」と題する講演をした。

 

そのまとめとして、私は『音響効果マンは「作り物(擬音)」の音を“本物の音らしく” 聞かせるマジシャンです。演劇のセリフは日常会話ではなく、歌舞伎のように七五調であったり、形よく創られた非日常的な言葉であったりします。そして、セリフは最もメッセージを伝達する力を持っています。それにマッチングするように効果音を製作して操作することで、セリフが活きてきます。また、虫や動物などは演技をしないので、その音を創るのは音響デザイナであって、演技するのはオペレータなのです。』

 

それに対して、内藤さんは『その“演技するオペレータ”が自分の演技に対して考察をやめてしまうと、次世代の「音響演出家」であるデザイナとして育ちません。音響オペレータは、常に音響デザイナを否定する立ち位置にあって貰いたい。

デザイナが提示した音源がベストなのか? その音源に対して指示された音出しのタイミングが最良なのか?など様々な意識を持って音出しを行うことで、オペレータ自身が音響デザイナに育つ素養が培われて行くのではないかと思います。

 

我々デザイナも自戒を込めて、次期音響効果デザイナの育成に腐心せねばならない時機が来ているのではないかと考えます。』と述べています。

 


プロの仕事(2017年10月21日)プロの仕事(2017年10月21日)

 

歌舞伎は危険を伴う演出で、観客をハラハラ・ドキドキさせて喜ばせるエンターテイメントです。スーパー歌舞伎は、その最たるものでしょう。

このような危険極まりない演劇を危なげなくやり遂げるのは、達者な俳優と、それを支える熟練したスタッフの力です。

新演舞場のスーパー歌舞伎「ワンピース」で、主役の猿之助さんが大怪我をしてしまいました。

花道にあるスッポンと呼ばれる小さな(狭い)迫り(セリ)に乗って、消える場面での出来事です。

衣装が昇降機構に巻き込まれての事故です。
この劇場のスッポンの機構を見たことがないので、どのような状態なのかわかりませんが、現在ではそれほど危険な装置ではないはずです。
歌舞伎は、狂言作者(拍子木を打つなどの仕事をする人)が舞台監督役です。その他、俳優のお弟子さんが後見(こうけん=俳優の後ろに控えていて手助けをする役)が常に見張っています。そして、皆が機転を利かして、安全を心がけている世界です。
スッポンの下にはスタッフがいて、停止のスイッチも設けてあります。しかし、今回の事故は2~3秒で起きてしまったのではないかと推測します。停止はしたが間に合わない。停止していなければ、もっとひどい事故になっていたと予測できます。
俳優は不様(ぶざま)なところ(プライバシーも含めて)をファンに見せたくないと考えています。芝居は夢の世界ですから、ディズニーランドのように裏を見せてはいけないのです。今回の事故も、観客に気付かれないように猿之助さんは辛抱をしたと報じられています。
昔から、歌舞伎の世界では「怪我と弁当は手前持ち」と言われています。自己責任ということです。
長年、スッポンでの大きな事故はなかったので、俳優・スタッフ一同、油断してしまったのかもしれませんが。
無事に初日があいて4~5日頃、中日(なかび)、千秋楽(せんしゅうらく)などは油断してしまうときなのです。
少し前に国立劇場で、後ずさりの演技でセリに落ちてしまった染五郎さんのときは、父君の幸四郎さんも「自分の責任」と申していました。プロの舞台人には、その覚悟が求められます。
NHK元アナウンサ・山川静夫さんが寿司屋で出会った鳶職の長老に、安全作業について尋ねたところ、「気をつけることだな」の一言だったそうです。知識だけで安全を保つことは不可能ということです。
私たちは、一層の「目配り、気配り」で、とっさの事故を食い止めましょう。


東京・府中のストリート・ジャズ(2017年10月8日)

 

今日は「ジャズイン府中」でした。

一観客の立場で5箇所、巡ってきました。

大國魂神社の前にあるフォーリスというショッピングセンターの前では、Swingin’ Devils.Bandがというビッグバンドが観客を沸かせていました。200名以上の客がバンドを取り囲んで、理想的なストリート・ジャズとなっていて、ホーンセクションは生で、心地よい音を鳴らしていました。ドカンドカンという私の嫌いなバスドラムの音もなく、とても良いバランスでした。これはバンマスの力でしょう。

 

ホールの中でのワンワンした音よりも、開放的な環境で聴くジャズは聴衆と一体となって、癒やしの一時を過ごせます


七夕まつり(2017年7月7日)

 

「七夕」の日、多摩川の川辺で7時7分に乾杯しよう!というイベントがあった。ジャズ演奏があって、ステージのかぶりつきで幼子たちが大人しく聞いていました。

子供は正直です。生演奏を心地よく感じているのでしょう。

幼稚園で、とても生音に近い音を出すスピーカで音楽を聞かせると、子どもたちはお行儀よくなります。
某大学で、そのスピーカを導入したら、教授は喋りやすく、学生は居眠りをしなくなったそうです。

ということもあります。ナマの音は脳にとても良い刺激を与えるのです。


日米における映画の結末演出の違い

 

芝居の仕事を辞めてから映画をよく観るようになりました。月に4回以上は観ています。気分がすぐれないときはハリウッドのドンパチでスッキリして、爽やかな気分になって帰ります。ただ、好きな俳優とかは特に居ないので、俳優にこだわらないです。

日本の映画はほとんど観ていないのですが、巷で評判になっている作品、つまりランク一等賞のものは観ています。日本のものは怒鳴り合いの場面が多過ぎるし、泣く演技で観客を泣かせる場面などは歌舞伎や新派劇の仕事で見飽きているので、いまさら切ない場面に遭遇したくないということです。

ということで、ハリウッド映画などのラストシーンで、チラッと見せてくれる見事な演出に感動の涙を流すことにしています。

海外作品は字幕のものを選んでいます。吹き替えは、特に有名なタレントを使っていると、その顔が浮かんできてしまうからです。

最近はアニメが好評ですね。アニメは自在に役柄や情景を描けるのでストーリーがしっかりしていれば当たります。「君の名は。」のように。

鑑賞後にフェイスブツクに投稿するのは、良かった作品だけにしています。これは有名な映画評論家・淀川長治さんを真似てのことです。淀川さん行き付けのレストランの主人の話ですが、淀川さんは感動した作品しか話題にしなかったようです。自分は嫌いでも、それを好きな人もいますから。

私の孫娘たちもよく映画を観ています。まだ観ていない作品について、私が感想を言い出すと「やめて!」と叱られています。ネタバレはNGですからね。私も事前にネットの評判を見ないようにしています。つまり、先入観を持たないで観ることにしています。

それにしても、設備の悪い映画館でも同一料金というのは如何なものかと思います。しかし、そのような映画館は上映館の少ない作品をやってくれていて、私としては嬉しいので、入場料はもっと高くて良いと思っています。東京でいうと、角川シネマ、ヒューマントラストシネマ、武蔵野館などなどです。

ところで、これまで疑問視していた日米の映画の結末の作り方の違いはアニメ「フランダースの犬」の悲しい結末(主人公ネロと犬のパトラッシュが寂しく死ぬ)をヒントに、日本映画と米国映画の結末で理解できます。

『日本では「他人の悲しみに共感する能力」や「感動的な自己犠牲」が尊ばれ、悲劇的な結末が好まれる。一方、「厳しい状況から抜け出して幸運をつかむことや自己実現の大切さ」を重んじる米国では、ネロが裕福な家庭に引き取られ、幸せに暮らすという映画になったそうだ。(毎日新聞12/18余録より)』

 

 


音の日(2016年12月6日)

 

きょうは「音の日」ということで、目黒雅叙園で開催された、日本オーデイオ協会の「音の匠」顕彰式に出かけました。

今回は、84歳の「音叉」の職人さんが受賞し、その記念講演を拝聴しました。

音叉は、医学用に作られていたらしく、戦時中は敵の飛行機なのか味方の飛行機なのかを判断するために「絶対音感」が必要で、その訓練に音叉が用いられたという。

音叉の振動は体に良いとも言われ、周波数の違いによって、胃とか肝臓とか、大腸とかの効き目の違いを米国が研究したというデータを見せてくれました。
講演は60分の予定のところ、59分で終わりましたが、このピタリも音叉職人の技なのでしょう。

 

音叉は、音楽用、医学用、ヒーリング用、アクセサリー用、マッサージ用など多用途らしい。

なお、12月6日はエジソンが蓄音機を発明した日らしい。だから音の日。

 


デメリット探しに明け暮れていては成長しない(20146年11月3日)

 

いろいろなところからビジネスを学べますね。

独自の哲学で稼ぐインド人サチン・チョードリーさんのビジネス成功理論がおもしろい。

少ない力で多くのものを得る、自分の枠を越えた考えで行動する、シンプルに考える、が秘訣とか。

彼から見る日本人は、リスクを取りたがらないであった。だからデメリット探しから始め決断が遅い、という。

某コンサルタント会社の女性代表は、デメリット探しをしている不景気な中小企業の幹部たちへのプレゼンの冒頭、「マイナスの意見はやめましょう」と切り出した。

 

 

新しい事業を提案をしたとき、「それダメ」ばかりいう人が多い組織は成長しなくなります。前向きに「やってみましょう」と意欲を示す人材いると成功します。


TPPは悪者?(2016年11月1日)

 

TPPで農業に変化あり。

今年は、各地でとても多くのブランド米が生産された。意識改革をした農業従事者たちの努力です。

私は農家育ちで、以前から“米を作らないと交付金が貰える”というシステムを可怪しいと思っていました。

現在は、 “後継者がいない”と嘆きながら農協に搾取され続けている昔ながらの農家あり、片や若者が生き生きと働いて「農協」に頼らない米生産業界あり、という図式です。

輸出できる米を生産しなさいと言いたい。

舞台技術関連会社からも「若者が入ってこないと」「今の若者は、すぐに辞めちゃう」などと嘆き節が聞こえてきます。

このように若者を悪者のように言っている経営者もいますが、そうではなく自分たちの仕事に魅力を感じてくれていないのでは、と考えるべきです。

 

私は、日本が強くなるためにTPP賛成です。


映画「歌声にのった少年」(2016年10月3日)

 

パレスチナのガザ地区を舞台にした実話で“音楽映画”と謳っている「歌声にのった少年」を観た。

監督の映像による表現力が素晴らしく、その感性が伝わってきた。

ハニ・アブ・アサド監督はこの映画を作るにあたって、次のように語っていてる。

 

『芸術の本質は醜さから美を作ることだと気づいたのです。中身が醜い物語であっても美しく描かれ感動できる芸術作品に人は魅了されます。だから私の仕事は悲しい物語を美しく感動的なものにすることなのです。』


 

ダイヤモンドヘッド登山(2016年9月28日)

 

長いこと登山をしなかった。

高尾山も年に2度ほどケーブルカーで上がって、近道を通って頂上へ行っている程度である。

ところが突如、ハワイのダイヤモンドヘッドに登りたくなって出掛けた。

階段が多く、片道40分程度との知識を得て、高尾山の山王院への108段の階段でトレニングをしてから行った。

さて、ダイヤモンドヘッドのクレータに到着すると登山客でごった返していて、登山料1ドルを支払うために長い行列ができていた。

クレータと言っても、植物が生い茂っていて広大な公園のように見えた。

知人の情報では、クレータ内には米国の軍事施設があると言っていたが、それは無かった。

登山道は石の道、つまり岩山を削って作った道で、最後は長い階段が延々と続く。

頂上は凄い人だかり。ここに、以前は米軍の大砲が据え付けてあったらしいが、一度も使用することなく撤去されたという。

 

ここから眺める360度の景色は素晴らしい。ワイキキビーチも一望でき、辛い思いをして登った甲斐があった。


幕張メッセで行われるセミナー(2016年6月30日)

 

7月6日から8日、幕張メッセでライブ&イベント産業展が開催される。そのイベントの一環として8日に音響技術セミナーを実施する。

一般社団法人日本音響家協会が協賛という形で監修するセミナーで、私が監修している。

この手のイベントで行われるセミナーは成功話や新技術のプレゼントとなるのが一般的であるが、このセミナーは技能向上一辺倒にした。

そこには、"音は出れば、大きれば良い"というイベントから脱却してもらいたいという願いを込めてある。

「音の基礎知識」「チューニング」「ノイズ退治」の3コマを、その道のオーソリティーが講義する。  


 

雅楽演奏会の鑑賞(2016年3月24日)

 

皇居の雅楽舞台で雅楽を楽しんできた。

長年、仕事で見続けた国立劇場の公演とは違って、オープンステージで残響の少ない会場の音響は楽器のパランスがよく、箏(そう)の音色もすばらしく、とても心地良いものでした。

日本の楽器は日本語と同様に、残響は短いほうがいい。

また、照明は天井から差し込む太陽光(直射日光でなく)のごとくで、とても自然で装束が美しく見えました。

劇場でやる雅楽とは全く趣が違い、感動します。

眠ってしまう観客は見当たりませんでした。

この演奏会は春と秋に開催されていて、一般の方も応募すれば鑑賞できます。

秋の演奏会は7月頃募集です。

 

是非、以下のホームページで確認して応募して下さい。

http://www.kunaicho.go.jp/event/ensokai.html


日本のアニメの進歩(2016321日)

 

孫とでも行かなければ観ることのない映画「ドラえもん」を一人で観てきました。

途中からアニメとは思わないでみていた。

子供たちへのメツセージだけでなく、親たちへのメツセージもしっかり埋め込んであって、観客を知り尽くした、夢と創造を抱かせる作品でした。

音楽も心地よく、その素晴らしい録音が、この映画を盛り上げていました。子供たちに、このような素晴らしい音を聴かせることはとても大切なのです。そうでないと音に鈍感な大人になってしますのです。

 

 

ラストは感動の涙でエンドロール。そこに流れる山崎まさよしのボーカルがマッチしていました。
全体にハリウッドの映画を感じさせてくれて こんな映画、日本でも創れるようになったのだ  と嬉しくもなりました。それほど丁寧に作られています。

 


最後の授業(2016年2月2日)

 

31歳から始めた教師家業、本日ですべて終了しました。

専門学校5校、大学2校、小学校2校ですが、本日、最後は小学校でした。

「劇と音」というタイトルで、効果音の役目とその力を4年生対象に5年間、指導してきました。そこで「こういう音の仕事があるんだ。将来、こういう仕事をしたいな」と言わせるための仕掛けです。

本当に、よく理解してくれました。私としては辛いけど、潮時を読み取って、今回でお別れしてきました。

帰りがけに渡されてた感想文で納得しました。。

暇があったら、是非、読んでみてください。

浪ざるの波音、雨うちわの雨音、ウグイス笛のウグイス、虫笛の鈴虫、赤貝のカエル、オカリナでふくろう、などなどやってみました。そして、子供たちにもやってもらいました。

 


極上爆音は、あのひどい爆音ではなかった(2015年12月10日)

 

勝手に憶測でいろいろ言っていては申し訳ないので、立川の映画館まで出向いて【極上爆音】"007 スペクター"を見てきた。

すでに東宝シネマズ府中で日本語吹き替え版を見ているので、差異を見極めたかったからだ。

映画館が広報しているいるとおりであった。全体の音は抑え気味で、東宝シネマズの方が大きく喧しいと思った。

豊かな重低音が高域を清らかな音にしてくれていて、音楽がとても綺麗でした。しっとりとした大人の音で、全く疲れない音。さすがにMサウンド。

サウンドシステムチューナの力を味わえました。

なによりも、私たちが40年来、用いている「音響家」という呼び名で広報されていることが嬉しいですね。

 

 

▼映画館の広報


薪能見物(2015年10月12日)

 

30年以上も仕事で付き合った明治神宮の薪能であるが、今回は一観客になって客席から見物した。

このイベントは、国立能楽堂の建設をゼネコン間組が行い、その記念として明治神宮の奉納として開始したものである。

昭和天皇のご逝去で一度だけ公演中止になったが、今年は第34回。

私は初回から31回まで音響を担当していて、その後は若手にバトンタッチした。

このイベントを、見所(けんしょ=観客席)に座って本番を見るのは初めてで、ナマに聞かせるステルスSRの具合を確認できた。

音は舞台に定位していて、まことに自然。照明の光量も強すぎず、能楽堂の照明になっていた。

曲は羽衣。

ラスト、羽衣を返してもらって天に昇る天女の舞は秀逸。

 

まさに天空を飛んでいるかのように見せてくれた観世清和・観世流ご宗家の名人芸に圧倒された。


やり過ぎないことの大切さ(2015年9月28日)

 

『市の物産を販売するストリートイベントがあり、そこでビッグバンドの演奏をやります。生音でいけるものは生音でという方向性でやることにしていますが、主催者から演奏音を物産店会場全体で聞こえるようにしてくれと言われました。これを実現するにはどのようにすればよいでしょうか。』と知人から相談があった。

『バンドの前の中央にメインマイクを立てて、その音にピアノとSaxをわずかにプラスするぐらいで、あまりシャキッとした音にしないほうがいいでしょう。物産店会場へ流す音は、生演奏の音よりも大きくならないように、あくまでも生演奏の音をメインにすべし。

遠くのスピーカ(物産店向けスピーカ)からの音が、演奏会場に聞こえてしまうと、遅れた音が聞こえてきて演奏しにくくなるし、濁った音になり、騒々しいジャズになります。物産店の位置では、生の音が遠くから聞こえてくるような音量と音質にすると、買い物の邪魔にならないし心地よくなるでしょう。』とアドバイスしました。

後日、知人から次のようなメールが届いた。

 

『アドバイスどおりにやりましたら、ものすごく心地よい感じになりました。本当にありがとうございました。』


音速のこと(2015年9月6日

 

最近、音速について異論があった。

"音速340mは14℃のときだよ" と別世界の人は言う。

そのほうが数値しとては正しい(近い)と思う。

しかし、普通は15℃のときの音速のことを言っているので、それは340.65m/sだから、通常は約340mとして用いているのが現実だ。

"音速340m/sのときの気温は何度でしょう" という試験問題の回答は340.04m/sの14℃と答えてもいいと思うのだが・・・

以上、331.5+0.61t として計算したときのことであるが。

そこまで言うなら、13.93℃じゃないか。

音響家たちは、ポップコンサートで会場の気温に合わせて計算すればいいので、基礎を指導する教科書では15℃で約340m/sにしておいていいと思う。

 


裏方の鉄則(2015年8月30日)

 

北京で開催されている陸上世界選手権で、セグウェイという電動立ち乗り二輪車ってビデオカメラで撮影をしている姿を見て、危ないことやっているなと思っていたのだが、とうとう転倒してアスリートにぶつかった。

それも、よりによって世界中が注目しているボルトにである。

私たち舞台で仕事をするスタッフは、出演者に怪我などさせないように細心の注意を払うことが鉄則である。

出演者の怪我で公演中止だって有りうる。それは、その公演に関わる全ての人が被害を被るのことになるのだ。

スポーツ大会のスタッフも同じで、そのような心構えで臨んでほしいものだ。

"アスリートに怪我をさせるな"・・・である。

スケートボードに乗ってスマホをやってるいるようなことを、プロのテレビマンが平気でやってはいけないと思う。

特にアスリートに近づいて撮影するならば、通常の撮影方法でもアシスタントがフォローすべきである。

新しいことをする、新しい機材を使うときは、必ず負の部分を究明すべきなのだ。

これがプロの基本であろう。

 


公共施設の在り方

 

新国立競技場の建設で、役人と政治家たちがブレブレです。

まあ、素人の集まりといってもいいし、無責任な役人たちの世界なのだから仕方ないのかもしれない。

新しい担当大臣になってから、各方面の意見を聞いているようだが、それを全て実行しようとすれば元の黙阿弥だ。

 

政府が国民の声を募るために実施したインターネット調査の結果が発表された。

設問は「コスト抑制のために一番すべきことは」で、

  • メンテナンスが容易で、維持管理しやすい施設 42.5%
  • 必要な機能や施設・設備の水準を厳しく選別 22.2%
  • スポーツ競技の機能に重点化 17.0%

と、とても良い結果が出た。国民は賢い。

この結果は、公共ホールの建築や改修にも当てはまる。これに反する公共ホールが多いのは、そういう公共施設関連の団体が特定の専門家の話ばかりを広めているからである。

施工主のコンセプトがしっかりしていないから、設計コンサルタントのいいなりになって、あれもこれもと不要なものを買わされる羽目になる。その結果、オープンしてから一度も使われない設備がたくさんあって、始末に困るというわけだ。

旧国立競技場には女性用の立ち小便トイレがあったが、これも一度も使われていなかったようなのに、それを職員が手柄みたいにテレビ番組で見せびらかしていた。

50年前にオープンした国立劇場にも、一度も使わずに廃棄となった機器がたくさんあった。

 いずれも「その施設はどのように使われるか」を知らない人たちが、周囲の意見を鵜呑みにして作った厄介ものだった。

 


お疲れさまの多用

最近、外国の方々を登場させるテレビ番組が増えた。

料理を作ってみんなで食べる場面で、「いただきます」と言うべきところ「ごちそうさま」と間違えてしまい笑いを取っていた。

それと同じような光景を毎日、目にする。

お会いした時の挨拶やメールの冒頭に「お疲れ様」を用いる人がとても多くなった。

現代の流行語なのかな。飲食店も、病院検査も、床屋も、「どうも」というような軽い挨拶に聞こえる。

会社に出勤した時して毎朝、上司に「お疲れ様です」と挨拶しているのかしら。

上司は、それ注意すると嫌われるから黙っているのかしら。

どうも、上下関係という言葉に色めき立ち、『下って!差別です』と真顔で言う若者が増えているらしい。

先日、フジテレビの「ヨルタモリ」という番組の中で、「子役の子どもが大人の俳優に対して『お疲れ様』と言うことについて」冗談めかして厳しく批判されていた。

まあ、芸能業界ならば番組終了後の挨拶には上下なしでいいと思うが、会社の面接試験が終わった時、試験官に「お疲れ様」では不採用になるかも。ましてや、面接開始の挨拶に「お疲れ様」は通用しないでしょうね。(笑い)

 

言葉は時代とともに変わる・・・と諦めるべきなのかな。

舞台やテレビ業界の始めの挨拶は「おはようございます」なんですけど。


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フェイスブックをやっているが、投稿は3日の命ですね。

というわけで、ホームページに気になることをいろいろと書くことにしたのであります。 八板賢二郎